「GIGAスクール構想」の仕様で作られたPCが、PCに詳しいネット住民から「ゴミ扱い」されて話題になりました。
なぜ「ゴミ扱い」なのかを、ざっくり解説します。
「GIGAスクール構想」の PC の仕様とは
文部科学省の「学校におけるICT環境の整備・運用について」のサイトにある標準仕様書(PDF)の中に「詳細仕様・学習者用コンピュータ・Windows端末」の記述がありますので関連部分を転記しました。
この仕様を見た「PCに詳しい人」から「ゴミ」「はじめから産業廃棄物」との批判を受けています。
どこが「ゴミ」なのか
私が「ここをチェック この春から使いたいPC選び ざっくり解説」の記事の中で、最低限これくらいの性能でないと「使えません」という目安を書きました。
- CPU・・・最低でもディスクトップ用Cerelon、モバイル用core i3、Ryzen3 それ以上なら尚良い
- メモリー・・・最低でも8GB、16GBあれば尚良い
- ストレージ・・・SSDで250GB、500GB以上あれば尚良い
この目安はPCに詳しい人なら納得の内容だと思います。
まずは「CPU」ですが、「Intel Celeron 同等以上 2016年8月以降製品化されたもの」とありますが
- 今年のCeleronでも、モバイル用のCeleronは低性能です。
- 2016年(6世代前)の電子部品が現役で使えるはずがありません。2016年製のテレビや冷蔵庫を新品で買いますか?
- このCPUではガラケイより情けないCPUで使い物になりません。
「ストレージ」は、「64GB以上」とありますが
- 「64GB」では Windows10 とオフィスソフトを入れると他のソフトを入れる余裕がありません。
- 画像や音声データなどの資料をネットから持ってくる余裕がありません。
- このストレージではOSやソフトのアップデータも満足に行えません。
- せめて「128GB」欲しいです。
そしてメモリーに至っては、「4GB以上」とあります。
- Windows10 は4GBでは満足に動作しません。
- 最低8GBないとオフィスソフトも満足に動作しません。
お役所は、満足に動作しないPCを児童生徒に与えて「コンピュータ嫌いの児童生徒」を量産しようと画策しているのでしょうか?
コンピュータメーカーはこの「最低限の仕様」のコンピュータを補助金いっぱいの5万円弱で大量生産していますが、これは高く見積もって3万円弱で売っても利益が出るものです。
「つかえない産業廃棄物」と言われても反論できない仕様です。
やっぱり お役人様は ITが苦手なのか?
まさか、お役所が「コンピュータ嫌いの児童生徒」を量産を画策しているとは思えません。
というか、思いたくありませんよね。
「流行り病接触お知らせアプリ」で問題になりましたが、お役所の偉い人にはITが分かる人が、物凄く少ないのだと推定されます。
「この仕様の何が悪いのかわからない。」
「なぜ批判されているのかわからない。」
「適正価格がわからない。」
「だから、どうしたらいいのかわからない。」
この構想も「国のいうことをよく聞く(忖度する)有識者様達」が寄ってたかって作った「作品」なのでしょうね。
そして、もっと驚いたことに、この「ゴミPC」を「6年使った後で新入生に引き継ぐ」とか聞きましたよ!!!
まさか、まさかですが、補助金が出るのが初めだけで、その先の予算が無いかららしい?
もう、この国ではIT教育とかは無理なのではと考えてしまいます。
おあとがよろしいようで
これは、「コンピュータ塾」に行かせるしか無いのかなぁ。
それでは 皆さん ごきげんよう
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