最近流行りの「オープンフレームケース」を自作する(実用編)

自作PC

前回までに試作した「木製オープンフレームケース試作零号機」で得た経験を詰め込んで練りに練って「実用初号機」を製作します。
自称「雑な自作系ブローガー」の私がカッコいい「長尾製作所」さんの「オープンフレームケース」の完成度に迫れればいいなぁ。
まあ「ざっくり」ですけど。

形状や寸法は前回までの「最近流行りの「オープンフレームケース」を自作する(試作編その1)」
最近流行りの「オープンフレームケース」を自作する(試作編その2)」 を参照してください。

実用初号機
長尾製作所

ざっくりした材料集め

主な材料は「パイン集成材 900mm x 300mm x 10mm」税込み1500円位が1枚です。
他に補強金具木ネジ等を必要に応じて買いました。
費用は工具別でざっくり4000円位です。
ネジの長さは「突き抜けない」程度なのですが、よく考えないで買うと長すぎたり短すぎたりで「使わない・使えないネジの在庫」を抱えてしまいました。
まあ、手作りに「無駄」は付きものですからね。

グラフィックボード(グラボ)を使う場合、ローエンドの軽いグラボ(RX550、GT710、GT730、GT1030程度)ならそのまま取り付けても大して問題ありませんが、ミドルクラス以上の重いグラボを使うときはコネクタだけで支えるのは無理ですからグラボ固定用のフレームを追加しないと駄目です。
今回は「L字アルミ棒」を適宜切断して作成しましたが、結構面倒な作業になり色々な問題を抱えたものになりました。

材料の寸法はざっくりこんな感じ

大まかな寸法は「試作零号機」とほぼ同じです。
前回は昔買った「電動ジグソー」を引っ張り出して木材の切断をしましたが、素人が直線を垂直に切るのは難しいものです。
今回はホームセンターさんの「カットサービス」を利用してみました。 料金は1カット30円でしたので、滅多に使わないノコギリや電動工具を買うより安く早く綺麗に仕上がります

工具についてですが、「電動ドリル・ドライバー」は有ると大変便利です。
中古で十分ですから出来れば用意してください。
安い電動ドライバーではパワー不足で穴あけが困難ですから注意してください。
手動ドリルでも頑張ればなんとかなりますが大変だと思います。

板材切断寸法

上写真のように5か所カットしてもらって150円ですから、とってもお得ですね。
ノコギリで切ると歯の厚さ分プラスαだけロスが出ますから残り部分は「出来高」で不確定になります。
キッチリした寸法が必要なら「余り」を残して設計してください。
今回は本体部分が数ミリ減っても影響ないので、本体部分が残るような順番で切るようにお願いしましょう。
板の厚さが変わるとその分「底面脚部」寸法や接合部分の位置が変わりますから、この寸法にした理由を理解して適宜変更してください。

すでに気付いた方も多いと思いますが、この記事を書いていて、あらあら失敗したなぁと後悔した部分があります。
「右側面」のために必要な 150mm x 95mm の部材ですが、「3切」と「4切」の間の寸法を95mmにして縦に取れば無駄が少なくなり「本体部分」が 50mm程度長く出来ました。
今回は実用上問題ありませんが、もし貴方が作るのならこの部分は直してください。

本体部分のざっくりした加工

本体部分には自作PCを組み込む(載せる)ためのケーブルを通す穴CPUクーラーバックプレートを取り付けるための作業穴電源ファンの穴が必要です。
まあ、無くても良いんですが有れば便利なのです。電源ファンの穴も裏表逆につければいらなくなります

切欠き部分の下絵
切欠きした後

切欠きを作るには、ちょっと面倒ですが

  • 必要な寸法に合わせて材料に線を入れる。
  • 切欠き内側部分の「角」にはみ出さない様に大きめのドリルで穴を開ける。
  • ドリル穴に向かって「ノコギリ」で切り込む。
  • 先の細い「ノコギリ・糸ノコ」などで「内側の線」を切る。
  • ヤスリ等でバリを取って綺麗に仕上げる。

私はかなりざっくり切ったのでガタガタした形になっています。
無くても良い穴ですから十分ですが好みで綺麗にヤスリ掛けしてください。

綺麗にヤスリがけ

ボチボチざっくりと組み立てて行きます

材料が揃ってきたので組み立てたい気持ちが沸き上がってきます。
私は組立てから後悔しました。ああっ後悔先に立たずです。
組立前の平面の状態でした方が精度が上がる作業をし忘れていました。
「試作機」で苦労したのにすっかり忘れていました。

肝心の「マザーボード取付穴」の位置決めをしていませんでした。
この穴の精度でマザーボードを載せた時のストレスがまったく違ってきます。
この穴の寸法はもともと「インチ」なので「センチ」すると端数が出ます。
私のようなざっくりした妖怪人間適当に測って良い塩梅に穴を開けてしまいがちなのですが、実際マザーボードを載せると「なんじゃこりゃ」くらいズレてしまいます。
ちっとも良い塩梅ではないのです。

貴方が作る場合は、組立前に正確に穴を開けて実際にマザーボードを取り付けて穴位置を納得いくまで修正してから次の作業をしてください。

では、まずは天面脚部の組立です。(写真のキャプション間違ってますね)

天面脚部の組立 ビスだけで強度十分

組立は現物を合わせて位置を確認し細いドリルで下穴を開けてからタッピングネジで絞めるだけです。
接着剤等は使わなくても十分な強度はあります。(私基準ですが)

底面脚部は脚部が30mmになることを意識して組み立てればOKです。
数ミリ違っても気にしなくて良いです。

底面脚部の組立

中間棚部は「電源ユニット」の現物があれば、それに合わせて挟むように位置決めして組み立てます。
現物が無ければ150mmを挟めるように作ります。
狭いと「電源ユニット」が入らないので「気持ち広め」の方が良いかもしれません。
もしも狭かったらビスの穴を大きめのドリルで広げて「余裕」を作ってください
右側面の板で強度を出します。

こんな感じで出来ればOKです。

電源ユニット取付部分

実際に「電源ユニット」取付金具(L字金具)を付けて金具を本体にネジ止めします。

取付金具

金具の穴が小さいので大きめのドリルで穴を大きくして余裕を持たせます

取付金具の穴を大きくする

初めは素手で押さえて穴を広げていましたが電動ドリルのパワーに負けて金具が踊り左手人差し指を少し抉りました。流血の惨事となりしばらく地味に痛かったです。
切欠きで余った木材にネジ止めして安全に作業しましょう。

結構大きな穴に

全体の部品は組付けました。
各コーナー部分に「L字金具」「T字金具」で適宜補強して下さい。
底面と背面に「ゴム足」を各4個取り付けました。

この状態でグラフィックボード無し、または小さいグラフィックボードでの実験には使える状態に完成しました。

おあとがよろしいようで

実用機(仮)が完成しました。
CPUがRyzen5 1600X(中古)なのでグラフィックボードが必要です。
初めはGT1030(軽い)を付けていましたが中古のGTX980(重い)を入手しましたので、これを使うためにグラフィックボード取付金具の追加が必要になりました。

次回で取付金具の工作をして完成させます。
マザーボード取付穴をめぐる「涙なくては語れない(面倒な)修正作業」も収録予定です。

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